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国外在住者がスイスを評価「友達を作りにくい」

回答者の99%は、スイスの自然環境に満足している。写真は、ティチーノ州のヴェルツァスカ川で泳ぐ女性 Ti-press

国外在住者が居住先の国を評価する2021年の「住みやすい国ランキング」で、スイスは例年通り生活の質では高い評価を得たが、定住のしやすさや友達の作りやすさでは振るわなかった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)の影響は、他国に比べれば比較的小さかった。

このコンテンツは 2021/05/21 12:12

18日発表された年次調査「エクスパット・インサイダー2021」の住みやすい国ランキングでは、スイスは59カ国中、アイルランドとインドネシアに挟まれ30位。昨年から順位を4つ落とした。だが調査を実施した国外在住者のネットワーク「インターネーションズ」は、新型コロナウイルスのパンデミックが昨年と今年の調査結果に「大きな影響を与えた」可能性があると指摘する。

swissinfo.ch

スイスのいいところは?

スイスは生活の質が9位と最も良かった。国外在住者のほぼ全員(99%)が自然環境に満足しており(世界全体は84%)、スイスはこの点でニュージーランドに次いで世界第2位。サブカテゴリ―の1つ、環境の質は4位だった。さらに、95%がスイスの水と衛生状態を高く評価しており(世界全体は77%)、89%が大気の質に満足していると答えた(同66%)。

スイスにいる在住外国人の大多数は、スイスの平和(95%、世界全体は80%)と政治的安定性(91%、同64%)に満足していると答えた。また旅行の機会についても94%が高く評価し(世界全体は84%)、96%が交通インフラに満足していると答えた(同76%)。これによりスイスは、サブカテゴリ―の旅行・運輸部門で隣国オーストリアに次いで2位となった。

生活の質のサブカテゴリ―の中で、評価が低かったのはたった2つ。それは社交・余暇活動(26%、世界全体では18%、手頃な価格の医療(34%、同61%)だった。

2021年の勝者と敗者

トップ5

台湾

メキシコ

コスタリカ

マレーシア

ポルトガル

ワースト5(一番下が最下位)

エジプト

ロシア

南アフリカ

イタリア

クウェート

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スイスはまた、就労でも18位と好成績。特に回答者の85%が国内経済を肯定的に評価した(世界全体では62%)。

また回答者の74%がフルタイムかパートタイムで働いている(世界全体では67%)。ブラジル出身の在住者は「スイスの安全、美しい環境、自由、そして仕事の機会が気に入っている」と話した。

スイスの悪いところは?

スイスは個人資産では20位につけたものの、生活費では59カ国中58位と香港に次ぐワースト2位。回答者の65%は生活費に不満だと答えた(世界全体では34%)。

移住の容易さも52位と芳しくない。回答者の28%は地元の文化になじめておらず(世界全体では20%)、慣れるのが難しいと答えた人は28%に上った(同18%)。

さらに、61%が地元の友達を作りにくいと感じており(世界では36%)、32%は地元民が在住外国人に優しくないと答えた(世界では18%)。友達がスイス人ではなく同じ在住外国人だと答えた人も全体の半数以上(52%)に上った。世界平均の32%と比べると、高い数値だ。

コロナ危機の影響

パンデミックによって計画を変更したと答えた人は、世界全体で37%に上ったが、スイスは20%にとどまった。ただスイスでは3人に1人(33%)が、パンデミックが主に自身の社会生活に影響を及ぼしたと答えた。個人旅行(30%)、仕事・ビジネス(10%)も同様だった。

そのほかの影響として、一般的な保健衛生(2%)、個人資産(4%)、メンタルヘルス(6%)に言及した人は少数だった。

感染防止措置の情報源として政府の公式情報を使っていると答えた人は61%に上り、世界平均(48%)よりも高かった。また回答者の71%が、コロナに関する政府の情報伝達に満足していると答えた(世界全体では66%)。

エクスパット・インサイダーとは?

エクスパット・インサイダーは在住外国人のネットワーク「インターネーションズ」が毎年発表。59カ国・地域に住む外国人1万2420人(国籍数は174)に、生活のさまざまな側面について聞いた。調査では回答者の性別、年齢、国籍に関する情報もまとめている。

参加者は現地での生活について、最大37に上るさまざまな要素を1~7の段階で評価。評価プロセスでは、回答者個人の満足度を重視し、内情が強く出るトピック(地元の文化に慣れている、など)と、より客観的なトピック(交通インフラなど)を同等に考慮した。

回答者の評価をさまざまな形で組み合わせて合計13のサブカテゴリーにし、それらの平均値を用いて「生活の質」「定住の容易さ」「就労」「個人資産」の4つの指標にまとめた(前年まであった5つ目の指標「家庭生活」は2021年版では削除した)。この4つの指標と、居住国に対する一般的な満足度をさらに平均値化し、「住みやすい国ランキング」とした。

国が指標に掲載され、全体のランキングにリストアップされるためには、少なくともそれぞれ50人の参加者が必要。

(出典:インターネーションズ)

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(英語からの翻訳・宇田薫)

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