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ジュネーブで国連インターンとして生き抜く

国連(UN)で働きたいと、スイス・ジュネーブには世界中から人が集まる。その中には何千人というインターン(研修生)も含まれるが、彼らのほとんどは無給だ。

このコンテンツは 2021/03/11 08:30
Emanuela Orsini

国連機関で働くインターンや若い専門家たちで作る国際ネットワーク「フェア・インターンシップ・イニシアチブ(FII)」によると、インターンシップの8割は無給で働いている。残りの2割は有給だが、報酬が低く、世界でも特に物価の高いニューヨークやジュネーブのような都市で生活するのは困難だ。ジュネーブ州では月約4千フラン(約46万円)の最低賃金制が導入されたばかりだが、これは国際機関には適用されない。

国際機関で働くインターンは数年前から、公正な報酬を受ける権利などを含めたインターンの権利を求めて結束し、運動を続けている。職員レストランの割引や無料の語学レッスン提供などを通じて無給インターンを援助する国連機関もある。

現行のインターンシップ制を批判する人たちは、国際機関で研修を受ける機会を得られても、長期間無給で生活できるのは裕福な家庭の学生や若者に限られてしまうと主張する。そのままでは様々な国から、様々な社会的背景を持つ人材を国際機関に集めることは難しい。

無給インターンのほとんどが、その厳しい状況をオープンに話したがらないことも問題の1つだ。自分の職務経験や、国際機関での将来のキャリアチャンスに影響が出ることを恐れる人は多い。

インターンに対する国連の方針は未だに断片的だ。国連事務局は実施細則他のサイトへによって管理されており、インターンは職員ではなく「無給人材」とみなされている。国連は、状況を変えるのは加盟国次第だという。だが国連もどの加盟国も、具体的にこの問題に取り組んではいない。

国連機関共通のプロトコルが無い中で、インターンシップに関する方針を独自に改善しようと努力している国連機関もある。国際労働機関(ILO)、世界保健機関(WHO)、世界知的所有権機関(WIPO)を含むいくつかの国連専門機関は、2017年からインターンに対する報酬を導入している。だが、解決への道のりは長い。

(英語からの翻訳・由比かおり)

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